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ロッテに勝ち、クライマックスシリーズの最終ステージ進出を決めて喜ぶ日本ハムの選手たち=角野貴之撮影
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 (14日、プロ野球クライマックスシリーズ第1ステージ 北海道日本ハムファイターズ5―2千葉ロッテマリーンズ)

 リーグ優勝した2016年以来となる最終ステージ(S)進出。日本ハムの選手たちは泣いていた。

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 涙の代表格は三回に同点の2点適時打を放った3番清宮幸太郎だ。

 「ファンの皆さんの前でチームのみんなと野球ができるのは幸せだなと……」。プロ7年目、レギュラーとして初めて出場したCSは、25歳の心を揺さぶった。

 「清宮君は泣きべそやね。泣くのはまだ早いって。今日はうれし泣きだから許してあげるけど」。一歩引いて見守った新庄剛志監督はクスクスと笑った。

 16日から始まる1位ソフトバンクとの最終Sへ、準備は着々だ。

 リーグ最多の14勝を挙げたエース伊藤大海を第1ステージでは温存。敗退すれば批判を浴びるリスクはあった。「勇気はいりましたけどね。でも、伊藤君とは意見は一致していましたから」。狙い通り、最終S第1戦にぶつけることを明言した。

 さらに前半戦は抑えだった田中正義をこの日は五回途中から7回途中までロングリリーフで起用。うなりを上げるような直球で打者5人を完璧にねじ伏せた。古巣相手に準備は万端だ。

 対するソフトバンクも、けがで離脱していた柳田悠岐と近藤健介が復帰する見込み。新庄監督は「よっしゃ、ベストメンバー。最高じゃないですか。言い訳をさせない戦いをしたいからね」。

 福岡に乗り込むチームの士気は高い。(畑中謙一郎)

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